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【映画】8/27 「プラスチックの海」とカヤック体験



カヤックの景色


地方に住んでいて、海は近いし自然大好き!

だからといって、自然満喫リテラシーが高いとは限らず、私のようにせっかくの田舎暮らしを満喫しきれてない人、案外多いのではないでしょうか。


私の場合、高い所と虫が苦手で、荷物揃える段階でいろいろ億劫になり、キャンプも毎年イメージするだけでシーズン終わっています。


そんな私が、先日初めて笹川流れのシーカヤックを体験することができました。


海好きだけど、いまいち楽しみ方わからない人にこそ、カヤック!

予約して、予定入れて、いろいろ準備するめんどくささを差し引いても、やや強めにおすすめします。


(準備といっても着替えと水分くらい!あとはすべて借りられます。)


グリーンの宝石をぶちまけたような海、 本当にあるんだ、信じられない。


頭上の岩は、反射した光がゆらゆら揺れて幻想的でした。

絵でも写真でも伝えきれない美しさを目の当たりにして、時間と空間の感覚が一瞬飛んだ気がします。


景色もカヤック体験も楽しいけど、飯山さんのさりげないガイドがめちゃくちゃ秀逸で、

砂浜が白いのは山の影響の話、とか

この辺りの岩はすごく硬くて、時間をかけて波がそれを削ってきた話、とか

日本列島は元々大陸の一部で、分裂していたものががっしゃんとくっついたところが北アルプス、とか

新潟大地震の影響、とか

岩のてっぺんに一本だけ小さい松の木が育っている話、とか

全部全部楽しい。


地元の海の話だから、もしかしたら、これまで学校の授業や大人たちに聞かされていたのかもしれない。


でも、この類の話が、私の中でこんなに腹落ちしたことはありませんでした。

体感するってそれだけですごい、をひたすら実感した一日。


無意識のうちに全身使っていたのか、疲れてお昼寝。。さらに夜も爆睡でした。

プラスチックの海


私は、偶然、この映画を観る前にカヤック体験をすることができたのですが、


海の感触を肌で感じ、海岸ごみの風景を実際に見た後で、この映画を観ることができたのはとても運が良かったと思います。

普段海のそばで暮らし、また海に関わる仕事をする人々の海洋汚染に対する危機感は、主に陸で生活する私たちとは比べものにならないものがあるのでは、と推測します。



プラスチックの海



映像だけでこれだけ衝撃を受けるのだから、実際目にする人のインパクトはどれほどだろう。

あるいは目にする光景に慣れてしまうのも、また、現実かもしれなくて。

人間の出すごみの多くが、自然分解されないプラスチック。

これだけ多くの生き物や自然を苦しめていながら、自分たちの子孫の繁栄を願うのだから、人間は本当に愚かだし勝手だと思ってしまいます。

↑この写真は笹川流れではなく、瀬波温泉近くの浜辺です



カヤックで訪れた笹川流れも、浜辺には多くのごみがありました。


たまに海を訪れる人は「誰か掃除しないのか?」と疑問に思うかもしれませんが、毎年、各団体のボランティア活動などで海浜清掃は定期的に行われています。


でも、根本的な解決には至っていないのが実情なのだと思います。

プラスチックの海

海はひとつなのだし

日本の場合、自治体が責任持ってごみ処理場を管理し、ルールどおりに行動できる人も多いから、ごみの山の映像でみても、どこか他人事に感じる人もいるかもしれない。

すでにマイバッグだって持ち歩いてるし、分別だってちゃんとしている。 海にゴミを直接捨てるなんて、私、そもそもしてないし。 …そういう人がほとんどなのだと思います。


だけど、陸にも海にも物理的な境界なんかなく、

特に、先進国といわれる側にいて、便利な生活を享受している以上、その裏側で起こっている現実を知り無力感も焦燥感も罪悪感も味わうことは、まずはじめにすべきことかもしれないと感じました。

これは私の問題であり、私たちの問題で、今生きる人類全ての問題。 無関係なんかじゃない。

プラスチックの海


とはいえ、店でプラスチックに包まれたものにいちいちクレームをつける、なんてしていたら出禁になるだろうし、まあ現実的じゃない。


環境活動家のような、派手な行動を起こす必要は必ずしもなくて、 沸き起こる静かな怒りや焦りのようなものを、決して忘れない、ということ。

関心を持つ、そして慎重に見守ること、それをやめない、ということがまず大事だと思っています。


そして、シンプルなことだから、慣れずに「続ける」ことが難しいということも自覚すべき。

完璧であることを目指さないけど、できることを一個でも増やす。

の、繰り返し。


消費者として、買い物で意思表示し続けることは、できることの一つかもしれない。


小さいことだけど、

それでも、やらないよりまし、と自分を褒めることも、忘れてはならない最重要タスクだと思います。

プラスチックの海

「ここの海はきれい」 という言葉には、前から違和感がありました。


どの海もつながっているし、地球はひとつなのだから。

海を汚すのも人間なら、それを救おうと奮闘するのも人間で、すでに活動している人とつながることも応援することも容易にできる時代。


私も私のやり方で、自分ごととして向き合い続けていきたいと思っています。








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