作り手の見える豆、その個性を楽しめる時代
大学時代に、自宅でコーヒーを淹れて飲むのにハマった私。
気に入った豆をこまめに買って、1日3、4回は飲んでいました。
でも、コーヒーは決して安いとは言えない嗜好品。
当時、バイトで稼いだお金は1円でも多く服に使いたかったこともあり、
コーヒーも一回分の粉の量をケチるために、
なるべく細めに挽いて淹れていた記憶があります。。
(なぜなら、その方が濃く淹れられるから。)
90年代後半にサードウェーブがやって来てコーヒー豆の個性を楽しめる時代になった今、
そして、抽出器具も年々進化をしている中で、
もう「濃くて深い」だけがコーヒーの魅力ではないのだと気づいている方も多いと思います。
シングルオリジンも手に入りやすくなりましたよね。
いい豆が手に入ったら、
ぜひその個性を引き出して、余すところなく存分に楽しんでいただきたい!
といういうわけで、
今回はダイレクトに味の変化に影響してしまう「挽きめの粗さ」について触れてみたいと思います。
陶器のフィルター??
コーヒー豆をお店で買う場合、お店によっては
「何を使ってコーヒーを淹れるか?」
を聞いてくれると思います。
NIJIYA coffeeでコーヒー豆を購入してくださるお客様は
「豆のままで」とおっしゃってくださる方が多いのですが、
もちろん挽いた状態でお渡しすることもあります。
先日、大好きな私の親戚のマダム(おばちゃん)がお店に来て、
「陶器のフィルターで淹れるのー、ほら、テレビでやってたでしょ?え、見てない?
あ・ら・び・き!粗めに挽くん、粗めに。ほら、だからテレビでやってたー陶器のフィルター、こないだ初めて買って、それで淹れるん」
と、いろんな情報を絡めつつ豆を注文してくださり、
最終的にテレビのくだりは、
私も見ていて同じ情報を共有していることになっていましたが、
もちろん何のことをいってるかさっぱりわからないまま話は進み、
とにかく「粗挽きにせねば」と、私は手元の作業に集中。
無事、お渡ししました。
正直、私は陶器のフィルターを使用したことがなかったので改めて調べてみましたが
いや、本当、数年の間に器具は進化していてびっくりです。
マダムについてですが、
やたら一方的に喋って帰ってった風のいい方ですが、
そこが好きなので。
面白くてかわいくて、何よりいつもお世話になっていて、
本当に大好きな方です。
あ、違う違う、陶器のフィルターについてじゃなかった。。
挽き方は、抽出器具に合っているか?
挽き方については、大きく5つに分類されます。
挽きめが細かいほど、しっかりと成分が抽出されて苦くて濃いコーヒーになり、
逆に粗くなるほど、苦味が和らぎます。
極細挽き
粉糖のようなパウダー状
苦味や渋みが強く出るのでドリップなどには向いておらず、
主に、短時間で効率的に成分を抽出する「エスプレッソ」向きです。
細挽き
上白糖より粗く、グラニュー糖より細かい状態
こちらもまだまだ苦味とコクが強く出ます。
時間をかけて、熱を加えずにじっくり抽出する「水出しアイスコーヒー(ウォータードリップ)」向き。
中細挽き
グラニュー糖くらいの状態
いちばんベーシックでバランスの良い挽き方です。
「コーヒーメーカー」や「ペーパードリップ」に向いています。
中挽き
グラニュー糖より粗く、ザラメより細かい状態
お湯に接する時間が長い場合、細かすぎると雑味が出やすくなるため、
時間をかけて抽出する「サイフォン」や「ネルドリップ」に向いています。
粗挽き
ザラメ状
苦味が少なく、酸味が強めの味わいになります。
粉と湯の接触時間が長く、かつ金属フィルターなど目の粗いフィルターを使用する場合に向いています。
「フレンチプレス」「金属フィルター」「陶器フィルター」などがおすすめ。
コーヒーとの距離感
個人的には、
お客さまがお家でどんな風にコーヒーを楽しんでいらっしゃるのか、
とても興味があります。
もちろん、缶コーヒーやインスタントコーヒー派の方もいるでしょうし、
欠かせないという方も、
付かず離れずな距離感の方も、
そのシーンも人によって様々で。
こだわりはあってもなくても、
その人を語る一つのアイテムであるような気がしているのです。
私個人はというと、
仕事の合間にペーパードリップかエアロプレスで淹れることがほとんどで、
もちろん美味しいのでこれで満足、ではあるのですが、
今回、ちょっと新鮮味を失っていたことに気付きました。
「次はどの器具を試そう、どきどき」みたいな気持ちは、
常に持っておきたいかなぁ。。
Amazonで陶器フィルター探してみます。
NIJIYAで豆をご注文のお客様、
もし好みの挽きめがあれば遠慮なくお伝えくださいね。
聞いてもないのに、自分のストーリーを語り出す方、大歓迎です。
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