今回は、コーヒー新豆のご紹介です。
力強さと芳醇な香りが特徴的で、個人的にも大好きなケニア。
ほかの地域に比べてどんな特徴があるのか、さらっとまとめてみましたのでよかったら参考にしてみてくださいね。
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ケニア エンデベス農園 ナチュラル
Fullcity Roast (深煎り)
生産国 ケニア
地域 ケニア北西部キタレエリア
標高 1,750m-1,950m
精製方法 ナチュラル
品種 SL28、SL34、バティアン、ルイル-11
規格 スクリーンは14upが90%以上、現地グレードC
※販売開始は2月上旬を予定しています。
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1 ケニアのコーヒー
コーヒー発祥の地であるエチオピアとは国境を接しているにもかかわらず、ケニアでのコーヒー栽培は比較的遅く始まりました。
エチオピアでコーヒーの輸出が始まったのが17世紀なのに対し、ケニアで最初の収穫が行われたのは1896年なのだそう。
1963年に独立を果たしたケニアではコーヒー栽培に関する調査と開発を繰り返し、現在に至るまで大小さまざまな規模の農家が非常に質の高いコーヒーを作り続けており、また近年では農家が直接コーヒーを販売する機会も増えています。
以前はオークション制度が義務付けられていましたが、2006年の法改正で「セカンドウィンドウ」が設けられ生産者が海外のバイヤーに直接販売することが可能になりました。
ケニアのスペシャルティコーヒーで特に目にするのが「SL28」と「SL34」という品種。
「SL28」は、1930年代にケニアのスコット研究所(SL)が 乾燥に強いタンザニア原産の品種から選別しました。
果実味のあるフレーバーのコーヒーができると考えられており、カシスの風味に例えられることが多い品種です。
また、「SL34」はブルボン島(現在のレユニオン島)からアフリカ大陸へ持ち込まれた「フレンチ・ミッション」と呼ばれるブルボンから選別されたもの。
SL28と同じく果実味のあるフレーバーを持ちますが、カップに注いだときの風味では劣ると考えられているようです。
どちらも根が深いためケニア全土の乾燥した環境と相性が良く高品質ですが、サビ病に弱いという弱点があります。
サビ病への耐性が強い品種を生み出すため研究が重ねられ、1985年にケニア・コーヒー研究所(CRI)が発表したのが「ルイル-11」です。
ルイル-11はサビ病には強いのですが、根が浅いため乾燥に弱く肥料を多く必要とするなどの弱点があり、買い手からの評価もあまり高くありませんでした。
そこで、SL品種にルイル-11を接ぎ木することで、両方の長所を生かすなどの取り組みが重ねられてきたそうです。
また、2010 年にコーヒー研究所(CRI)が導入した比較的新しい品種である「バティアン」は複数のサビ病に耐性をもちます。
この品種は早生であるという利点もあり、わずか2年で実をつけ始めます。
植生構造などの課題もありますが、品質は確実に向上しており人気が高まっています。
ケニアのほとんどの農場は規模が小さすぎて品種ごとにロットを分けることが難しく、単一農園・小規模農家グループともに、SL、ルイル-11、バティアンがブレンドされることが多くなっています。
小規模農園のコーヒーは地元のウォッシングステーション(ファクトリー)に持ち込まれることが多いため、栽培地からの生産履歴が明確。
追跡可能性に優れたコーヒーが比較的入手しやすい地域です。
2 エンデベス農園
エンデベス農園は、メジャーなケニア山周辺ではなく、ウガンダに近い新しいエリアのリフトバレー北部に位置しています。
ウガンダとケニアの国境にあるエルゴン山の東側斜面、土壌はほとんどが粘土ロームという環境で農園の面積は約758ヘクタール。その3分の1がコーヒー栽培に使用されています。
通常ケニアのナチュラル商品は、収穫の終わりに樹上に残ったものやウォッシュトに不適合であったチェリーを使用して作られます。
品質がいまいちでインスタントの原料などに使用されることが多いのですが、エンデベス農園では意図的に高品質ナチュラル商品を作っています。
コーヒーチェリーは10月から12月にかけて、赤色が紫色に近づく熟度のピークに収穫されます。
収穫は地元の労働力で丁寧に行われ、収穫後すぐに傷ついたチェリーや未熟なチェリー、異物がないかなどをハンドピックで選別されます。
水洗式にも適した完熟チェリーは、アフリカンベッドにて丁寧に乾燥させます。
アフリカンベッドとは、コーヒーチェリーを敷き詰めて乾燥させる棚のこと。
風通しの良い金網などの上に置いて上下から空気に触れさせることで効率的に乾燥させることができます。天候にもよりますが、21日から35日間かけて行われます。
乾燥が均一に進み、カビが生えないように1日4回移動させ、日中の最も暑い時間帯はチェリーを傷めないように、また夜間は気温が下がり湿度が高くなるので、水分の再吸収を防ぐために覆いをします。
ケニアでは高品質で細部へのこだわりを持つウォッシングステーションが増え、少量の高品質ナチュラルの認知度が確実に上がっていますが、同農園もそのひとつ。
クリーンで、かつしっかりしたナチュラルの風味をお楽しみいただけます。
3 味わった印象
しっかりした苦みのなかに華やかさがあり、とても口当たりの良いコーヒーです。
赤ワインのような芳醇な風味、ベリーやカシスのような果実感やミルクココアやカラメルのような甘みが感じられます。
ナチュラル特有の果実味のあるフレーバーで、コクはあるのにキレも良いのでごくごく飲んでしまいそう。
全体的にまとまりがよく、細部までこだわって作られたケニア豆の品質の良さを感じます。
個人的な感覚ですが、私の周りでは「好きなコーヒー」にケニアをあげる方が多いです。
とりわけエンデベス農園の丁寧な仕事ぶりが伺えるコーヒーを、ぜひ楽しんでみてくださいね。
※2月上旬ごろから販売予定ですが、在庫状況により変わります。
販売開始はInstagramやウェブサイト等でお知らせいたします。
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ケニア エンデベス農園 ナチュラル
Fullcity Roast (深煎り)
生産国 ケニア
地域 ケニア北西部キタレエリア
標高 1,750m-1,950m
精製方法 ナチュラル
品種 SL28、SL34、バティアン、ルイル-11
規格 スクリーンは14upが90%以上、現地グレードC
NIJIYA coffee
TO-GO
HOT 450yen
ICED 550 yen
WHOLE BEAN
10yen / g
950yen / 100g
1,840yen / 200g
(Tax in)
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