Photo by @_kukka___
1月22日に山形県小国町(以下、小国町)で開催された小さなイベントが最高すぎたのでご紹介します。
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1 「珈琲と刺繍」とは
小国町在住の刺繍作家「Kukka」の舟山康名さん主催で、1/22(日)に初めて開催された小さなイベントです。
ペレットマンさんのストーブで温まりながら、コーヒーを飲んで刺繍のワークショップを楽しむというシンプルな企画。
コーヒーは、スパイスまみれ(@spicemamire)さんとNIJIYA coffeeが担当しました。
私は昨年末、このイベントへの出店のオファーをいただいたのですが、冬の寒い時期ならでは企画で場所がストーブ屋さんというのもいいなと思い即決。
こういう小規模なイベント、大好きなのでとても楽しみにしていました。
ちなみに私は、当日5歳と2歳のこども連れで参加。
ご迷惑かけないかな…とちょっと心配だったのですが、私がコーヒーで離れている間も誰かが必ずさりげなく様子をみてくださっていて、とてもありがたかったです。
ここでは、それがあたりまえな空気。
受け入れる「器」が常に広くて深い。
小国町には、舟山さんが代表を務める「つむぐ」という移住者コミュニティがあります。
めちゃくちゃ仲良くて、メンバーに高校生もいるのが本当に素敵。
私が高校生のときは外の世界にしか興味がなく、地域や地元のイベントに参加するという発想すらなかった気がします。
彼らはもちろん誰かに言われるでもなく、ここが好きで純粋に場を楽しみにきているんだというのが私にとってはものすごいことなのですが、なんの違和感もなく普通にみんな一緒にいるんだよね。
本当に仲良い。
自主的に「自分たちができることをやりたい」と思える環境とそれを応援しようとする大人がいっぱいいるんだなぁということが、これまでのSNSの内容や直接一緒に過ごして私が感じたことです。
自分が生まれたところにそれだけ、魅力ある人と場所があるということ。
それって、理想的なローカリゼーションのはじまりだと思うのです。
2 Kukkaさんとまみれさん
そもそも、私が小国町とつながりをもてたのはNIJIYAにコーヒーを買いに訪れてくれたスパイスまみれさん(以下、まみれさん)がはじまり。
↑まみれさんのマドレーヌとフィナンシェ、めちゃくちゃ美味しかったです
彼自身がコーヒーだけでなく本格的な「インドちっくカレー」や「メキシカンっぽいタコス」(ご本人インスタプロフより引用)、他にもスイーツまで自由自在に創作する才能あふれる方。
物腰の柔らかい穏やかな雰囲気で、いい歳して人見知りな私も初回から気軽にお話しさせていただいていました。
当然、年齢関係なく多くの方から親しまれていて、お仲間もたくさん!
私は昨年「つむぐマルシェ」というイベントで、初めて出店側としてご一緒させていただきました。
コーヒーに関する話題で盛り上がったり、相談にも乗っていただけるようなとても貴重な存在です。
スパイスまみれさんは、今後も店舗運営も視野に精力的に活動されるご様子。
今後のご活躍がとても楽しみな方です。
そして、まみれさんがNIJIYAに一緒にご来店、紹介してくださったのがKukkaの舟山さんでした。
↑舟山さんは刺繍作家さん
彼女もまたすごくて、もともとのご出身は県外で小国町ご出身のご主人と一緒に移住されてきました。
移住直後に「つむぐ」という移住者コミュニティの代表を務めはじめ、過去2回「つむぐマルシェ」という大きなイベントを成功させています。
本業の刺繍アクセサリーだけでなく、こういった人と人を繋ぐイベントの企画力やコミュニケーション力に長けた方で、地域コミュニティの発信や運営・継続にものすごく貢献していらっしゃると思います。
「珈琲と刺繍」イベントでも、自分が作業している間も私の刺繍のアシストをしながら別の方への声かけも常に怠らない、という配慮の行き届きっぷり。
昨年秋に出産されたばかりで赤ちゃんを連れてのご参加でしたが、周りもそれを当たり前のようにサポートされていて、見ているこちらが温かい気持ちになります。
お二人はプライベートでも仲良くて、これまでも多くの方を巻き込んでこういったイベントをたくさん行っています。
今回、私もお声がけいただいてとても嬉しかったし、小さなこども2人連れての参加は正直少し心配もあったのですが結果的に行って本当によかった。
満足度が高い空間、というのかな。
年齢問わず、自然で素の自分でいられるけど相手への敬意がちゃんと感じられる人たち。
ローカリゼーションの真髄を見たような気がして、彼らの日常であるだろう小さな会話や空間の共有のしかた一つひとつが、とても印象に残っています。
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スパイスまみれさん
Kukkaさん
3 「ペレットマン」という居場所
心地よい人間関係というのは親しい人どうしが馴れ合いになることでは決してないと、小国町へ行くたびに思います。
言葉ではなく、家族を想うような心の奥の方にあるあたたかいもので、お互い常に与えようとしあうというか。
喋らなくても心地よく自分の呼吸ができる空間というか。
シンプルにそこに居られることが幸せだなぁ、と思える場所をみんなでナチュラルにつくっちゃう。
小国町はよくメディアでも取り上げられていて、地元の新聞などで私もよく目にするのですが、大人と高校生くらいの若い人との関わりが自然、かつどちらも積極的に楽しんで関わっているのが伝わってきて、関係性の築き方・付き合い方が本当に上手いなぁと思います。
発信する人もいれば、それに応える人も必ずいる、という安心感がある。
そして、未来に対してなんか前向き。
おんなじ「地方」でも、それができるところとできないところの差はなんなのかなぁと考えるのですが(いろんな条件が重なっていることはもちろんですが)、その要因のひとつに「ペレットマン」という居場所が関係しているような気がしています。
ペレットストーブや薪ストーブを設置施工やメンテナンスなどを行う「ペレットマン」さんは2011年2月の会社設立から、これまでに900件以上のストーブを設置。
今では小国本店のほかに東北・関東に12店舗に増えているのだとか。
12店舗ですって。
すごすぎる。。
むつひとさん&あいこさんご夫妻が中心となって楽しそうに作業する様子が、この「ペレットマン通信」から伝わってきます。
今回の「珈琲と刺繍」をきっかけに私は初めてペレットマンさんを訪れてお二人とお話しできたのですが、もう初見から器のデカさがバシバシ伝わり、とにかくギバーなお二人の人柄と魅力たるや。
睦人さんは、うちの子どもたちに素敵な積み木で自由に遊ばせてくれたり、ピアノやギターを触らせてくれたり、まみれさんのフィナンシェを2度も買ってくれたり。
(他の人にもやたら奢ってあげてた。。)
他の方と同様、私も一瞬でお二人のファンに。。
こういう居場所の提供は経営がしっかり成り立ち、かつ利益を独占するのではなく「地域に還元しよう」という気持ちを持った方だからこそできるし、
また、無償で何かを提供するだけでなく、自分たちも参加者になって一緒になって愉しむからこそみんなに愛される、という好循環を生み出しているのかな、と思いました。
そして、人の話を聴くのが上手。
相手に関心を持って、丁寧に話してくれる。
事業で成功ができる人は、コミュニティや関係の構築と継続がポイントなのかもしれない。
ペレットマンさんの歴史を知らないから全く想像でしかないけど、彼らはきっと根っこにあるワクワクや自分が愉しむことの重要性を理解していて、仲間と一緒にそれと誠実向き合ってきたんだろうなと思います。
ペレットマンさんの理念「Green Energy for the Future」、めちゃくちゃかっこいいし、勝手に共感しています。
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たかはしあいこさん(Pelletman)
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1/22、ここに集まった方は地球環境や自然保護に関するリテラシーが高い方が多く、勉強になったしもっといろいろ話したかったです。
半日に満たない小さなイベントでしたが、参加できて本当に幸せで満足度の高い時間を過ごせました。
Kukkaさん、スパイスまみれさん、ペレットマンさん、来てくださった方に感謝でいっぱいです。
Photo by @_kukka___
「珈琲と刺繍」はまた開催したいね、というお話も。
次回もとてもとても楽しみです。
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