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加工方法で違うコーヒー豆の味わい


コーヒーはその種類や産地で特徴が変わってきますが、『加工方法』でも味わいに違いが出てきます。

コーヒーの実が収穫されると、果肉除去・乾燥などの加工処理を経て、いつでも焙煎できる状態…コーヒーの「生豆(グリーンコーヒー)」ができます。そこに至るまでの加工処理の方法はいくつか存在し、国や地域によってメジャーな加工方法に違いがあったりします。

今回は簡単ですが、この『加工方法』についてご紹介してみたいと思います。

これを知っているとコーヒー豆を買うときの楽しみが増えますよ!ぜひ参考にしてみてください。


 


コーヒーの主な加工方法




主なコーヒーの加工方法の4つとその特徴について紹介します。本来ならば、専門用語を用いながら、コーヒーの各部位やその工程の詳細について正確に書くべきなのですが、ややこしくなってしまうので、この記事では簡単にご説明させていただきますね。

ウォッシュド(水洗式)


収穫されたコーヒーの実を、除去機や水を使って果肉等の除去を行います。除去した後は乾燥を行い、最後に残った殻を脱穀してコーヒーの「生豆」を取り出します。あらゆる地理条件にも対応しやすく、中米をはじめ、多くの地区で採用されている一番メジャーな加工方法です。

雑味が少なくクリーンな味わいが特徴。フレッシュフルーツのようなすっきりした酸味とマイルドなコク・苦味が現れやすくなります。

ナチュラル(非水洗方式)


収穫した実を2週間ほどかけて天日乾燥させます。乾燥が終わると脱穀機にかけて果肉や殻などをすべて除去して「生豆」を取り出します。方法はいたってシンプル。乾燥も実のまま行われるのでコーヒーの特徴がマメに残りやすい、感じやすい方法とも呼ばれます。 …が、気候や地理的条件の影響を受けやすいので、この方法を採用できる地区は限られています。 特徴は、熟したフルーツのような豊かな酸味と、チョコレートやナッツを彷彿させる「甘い香り」が強いということ。酸味はウォッシュドのすっきりした酸味とはまた違うタイプになりますが、ことさらこの「甘さ」はナチュラル特有の味わいです。

セミウォッシュド(スマトラ式)


マンデリンで有名なスマトラ島で独自に編み出された精製法で、現在ではスラウェシ島やパプアニューギニアでも行われています。果実感、苦味が共に強く、少し香りにスパイシーさのあるマンデリンの特徴的な味わいもこの方法の影響も大きいと思います。 この方法はコーヒーの実の果肉などを簡単に除去した後、半乾きにさせたら脱穀をしてしまいます。「生豆」を取り出してから完全に乾燥をさせます。他の方法は乾燥が完全に終わった後に脱穀を行うので、ここが大きな違い。

パルプドナチュラル(ハニー製法)


果肉の一部を残したまま、最終乾燥まで行う方法。特徴的な味わいがあり、「ハニー製法」などとも呼ばれ、特にコスタリカやエルサルバドルでは有名。意図的に残す割合が低い順に「イエローハニー」、「レッドハニー」、「ブラックハニー」などと呼ばれています。名前がズルい。 パルプドナチュラルの香味は、基本的にはナチュラルと同系で、酸味が豊富でまろやかさもあります。甘い香りが特徴的で、レッドハニーやブラックハニーあたりは、熟したフルーツ、ワインのような香りが強くなってきます。


 


さいごに


NIJIYAの定番コーヒーはウォッシュドの豆が多いですが、シングルオリジンや期間限定で取り扱う豆の中にはナチュラルがあることもあります。 また、デカフェ ですがマンデリンはスマトラ式。エスプレッソで使うコスタリカはパルプドナチュラルによる加工を施された豆になります。

市販で販売されているものでも、加工方法がわかる表記をされているものがありますので、興味がありましたらぜひ注目してみてくださいね。コーヒーの楽しみが広がるはずです。

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