タンザニア
タリメAAウォッシュト
タンザニアのコーヒー
タンザニアのコーヒー生産地域としては、大きく分けて北部、西部、南部と分類できますが、中でもキリマンジャロ山とメルー山の麓に広がる同国コーヒー生産エリアでは歴史と伝統のある北部産のコーヒーが日本でも特に人気があります。
管理された大農園や小規模農家も混在していますが、ここ数年は気候パターンの変動等で降雨不足や温暖化など現状維持をするのが難しくなってきているエリアでもあります。
また北部産のエリアを大きく分けると、アルーシャ、モシ、カラツの3エリアに分類できますが、新しい農園やコーヒーを探すのは飽和を迎えていて困難であるとも言えます。
最近では同国アラビカ種の最大生産エリアである南部産に品質と量を求めてシフトしてきている動きもあります。
タリメ地区
タリメ地区は、ケニアに隣接する国の最北部に位置しもともと伝統的にナチュラルのコーヒーを主に精選する生産地として知られています。
北部産全体のコーヒー約 10%程度の生産量がありますが、ウォッシュドはごく一部。同地区では 1 か所のみの精選所にてウォッシュドコーヒーを生産しています。
日本ではタンザニアコーヒーの原料は主にウォッシュドのため、ナチュラルコーヒーの生産を主とする同地区のコーヒーはほとんど流通していなかった過去があります。
しかし、そのロケーションは同国のコーヒー生産エリアの中でも最も標高が高い位置のひとつと言え、また世界的に安定的に高品質コーヒーを生産する隣国ケニアとの国境に近いといった非常に期待が持てるエリアです。
高品質水洗式
ケニア国境にも近いタリメ地区で生産された原料を、輸出業者であるドーマン社がAMCOS保有の精選所 Muriba CPUとともに作り上げたコーヒーです。
これまでタリメ地区の差別化されたウォッシュトコーヒーとしてはほとんど流通していませんでしたが、同地区のポテンシャルに着目したドーマン社が2014年に精選所を買収、傘下に入れることで高品質水洗式の開発に努めました。
ドーマン社は地下水を掘り、コーヒー精選に使用するだけでなく無料で近隣住民へきれいな水を提供するなど、地域貢献も行っています。
精選後はドーマングループが保有するモシ市内にあるグルメコーヒードライミル指定で選別を受けてプレミアムコーヒーとして仕上げられます。
Note
カシスのような華やかな香りとコク
ビターチョコのような苦味と複雑さがあり、最後は甘い余韻が残ります
マイルドな深煎りで苦いコーヒーが苦手な方にもおすすめ